ダイエット・減量の基礎知識
円山整形外科病院リハビリテーション科の芦田です。
入院患者様とのお話の中で「入院中に少しでも痩せたい」「どうすれば痩せるの?」といった声が多く聞かれます。
入院患者様のなかでダイエットや減量に関しての興味を持つ方は多く、このブログを読んでいる方の中にも興味がある方は多いのではないでしょうか。今回はダイエット・減量についての知識の一部を紹介していきたいと思います。
①摂取カロリーと消費カロリー
摂取カロリーとは、食べ物や飲み物から体に取り入れるカロリーのことで、多ければ多いほど太ってしまいます。
消費カロリーとは、基礎代謝や運動で体から消費されるカロリーのことで、多ければ多いほど痩せていきます。
摂取カロリーと消費カロリーの差引が積み重なり、太る、痩せるといった身体の変化が起きています。次のトピックからは具体的な数字を交えながら、カロリー摂取・消費の基準を紹介していきます。
②基礎代謝量
基礎代謝量とは、人が生きているだけで消費するカロリー量のことです。
算出方法は様々ですが、今回は年齢・性別・身長・体重を用いたハリスベネディクト方式を使用して例を示していきます。
25歳男性、身長170cm、体重60kgの場合、1日あたりの基礎代謝量は1566kcal(キロカロリー)です。すなわち、この男性は1日の摂取カロリーを1566kcalに抑えることで少しずつ減量が図れるということになります。
続いては、運動と消費カロリーに関してです。
③運動と消費カロリー
今回はMETs(メッツ)計算を用いて消費カロリーを算出する方法を紹介いたします。
METs(運動の種類)×体重(kg)×運動時間(h)×1.05=消費カロリー(kcal)といった式です。METsは運動の強度で決まっており、エクササイズや日常生活動作など種類も多岐に渡っています。(例 ウォーキング:3、サイクリング:5、入浴:1.5など)体重60kgの人がウォーキングを30分間行った場合、
3×60kg×0.5h×1.05=94.5kcal
94.5kcalの消費となります。
また、脂肪1kgを減らすための消費カロリーは約7200kcalといわれています。
急激なダイエットは様々な疾患や障害を引き起こすおそれがあります。こちらの情報を参考に、無理せずできる範囲で実施していただければと思います。
芦田佑造